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沿革

写真:奈良女子大学 正門

奈良女子大学は、明治41(1908)年に設置された奈良女子高等師範学校をその前身としています。奈良女子高等師範学校は、女子師範学校、高等女学校の女子教員や幼稚園の保姆の養成を行うことを目的として、明治42年5月から授業を開始しました。明治44年には附属小学校と附属高等女学校が開校され、翌明治45年に附属幼稚園が保育を開始しました。

昭和24(1949)年国立学校設置法の公布により、奈良女子高等師範学校を母体として奈良女子大学が発足しましたが、新制大学となってからは、「女子の最高教育機関として、広く知識を授けるとともに、専門の学術文化を教授、研究し、その能力を展開させること」を目的として教育研究活動を行っています。

大学として発足当初は、文学部と理家政学部の2学部でしたが、昭和28年、理家政学部が理学部と家政学部に分かれ、それ以後、文学部、理学部及び家政学部の3学部から組織され、平成5年10月に家政学部は生活環境学部に改組されました。

また、「学部における一般的並びに専門的教養の基礎の上に、広い視野に立って精深な学識を授け、専攻分野における研究能力又は高度の専門性を要する職業等に必要な高度の能力を養うこと」を目的として、昭和39年に大学院家政学研究科(修士課程)、翌40年に大学院理学研究科(修士課程)、昭和43年に大学院文学研究科(修士課程)がそれぞれ設置されました。

さらに、「研究者として自立して研究活動を行い、又はその他の高度に専門的な業務に従事するに必要な高度の研究能力及びその基礎となる豊かな学識を養うこと」を目的として、大学院修士課程修了を入学資格とした修業年限3年の博士課程として、昭和55年に大学院文学研究科に「比較文化学」専攻が設置され、翌年にこれを包括して「比較文化学専攻」「生活環境学専攻」の二つの専攻をもつ大学院人間文化研究科が発足しました。

その後、平成10年4月に大学院人間文化研究科を区分制博士課程に改組し、大学院修士課程の3研究科(文学研究科、理学研究科、家政学研究科)を大学院人間文化研究科前期課程として統合し、博士後期課程に「複合領域科学専攻」を増設し3専攻(比較文化学専攻、生活環境学専攻及び複合領域科学専攻)に改組されました。さらに、平成15年4月には博士後期課程3専攻を4専攻(比較文化学専攻、人間環境科学専攻、共生自然科学専攻及び複合現象科学専攻)に改組されました。

また、平成15年10月に施行された国立大学法人法により、奈良女子大学は平成16年4月から国の行政機関から移行して新たに国立大学法人奈良女子大学として設置されました。
なお、これまで文学部附属として設置されていた附属学校園(附属中等教育学校、附属小学校及び附属幼稚園)は、平成16年4月から奈良女子大学附属学校園となりました。

奈良女子大学では、奈良女子高等師範学校の開校から数え、110年(旧制40年・新制70年)の節目の年を迎えた令和元年5月には、盛大な記念行事が催されました。また、開校以来3万3千名を超える優秀な卒業者、修了者及び学位記授与者を社会に送り出しています。また、これらの卒業者等で社団法人佐保会を組織し、福祉事業や、同窓会活動等を行っています。

明治41年3月31日 勅令第68号をもって奈良女子高等師範学校が設置され、予科(4ケ月)と本科(3年8ケ月、国語漢文部、地理歴史部、数物化学部、博物家事部)と定められた。
明治42年4月29日 第一回入学式
明治42年5月1日 授業開始(以後この日を開校記念日とする。)
大正3年3月5日 予科を廃止し、文科、理科、家事科(第一部、第二部)の3学科に改組
大正5年4月1日 家事科の第一部、第二部の区分を廃止
昭和24年5月31日 国立学校設置法の公布により、奈良女子高等師範学校を包括して奈良女子大学が設置され、その学部は文学部(社会学科、国語国文学科、英語英文学科、史学地理学科)及び理家政学部(数学科、物理学科、化学科、生物学科、家政学科)と定められた。
昭和25年4月1日 幼稚園教員養成課程設置
昭和27年4月1日 文学部教育学科設置
昭和28年8月1日 理家政学部を理学部(数学科、物理学科、化学科、生物学科)及び家政学部(食物学科、被服学科、住居保健学科)に分離
昭和29年4月1日 家政学部家庭科教員養成課程設置、家政学専攻科設置
昭和30年7月1日 文学専攻科設置
昭和31年4月1日 理学専攻科設置
昭和39年4月1日 家政学部住居保健学科を住居学科に改称、大学院家政学研究科(修士課程)設置、家政学専攻科廃止
昭和40年4月1日 大学院理学研究科(修士課程)設置、理学専攻科廃止
昭和42年4月1日 文学部史学地理学科を史学科及び地理学科に分離
昭和43年4月1日 大学院文学研究科(修士課程)設置
昭和45年3月31日 幼稚園教員養成課程廃止
昭和47年4月1日 文学部英語英文学科を英語・英米文学科に改称
昭和48年4月1日 家政学部生活経営学科設置
昭和51年4月1日 文学専攻科廃止
昭和55年4月1日 大学院文学研究科(博士課程)設置
昭和56年4月1日 大学院人間文化研究科(博士課程)設置(大学院文学研究科(博士課程)を包括)
平成3年4月1日 理学部情報科学科設置
平成5年10月1日 家政学部を生活環境学部(生活環境学科、人間環境学科)に改組
平成7年4月1日 文学部6学科を3学科(国際社会文化学科、言語文化学科、人間行動科学科)に改組
平成8年4月1日 理学部(数学科、物理学科、化学科、生物学科、情報科学科)を理学部(数学科、物理科学科、化学科、生物科学科、情報科学科)に改組
平成10年4月1日 大学院人間文化研究科を区分制博士課程に改組。大学院修士課程の3研究科(文学研究科、理学研究科、家政学研究科)を大学院人間文化研究科博士前期課程として統合し、博士後期課程に複合領域科学専攻を増設
平成11年4月1日 大学院人間文化研究科博士後期課程比較文化学専攻及び生活環境学専攻を比較文化学専攻及び人間環境科学専攻に改組
平成15年4月1日 大学院人間文化研究科博士後期課程人間環境科学専攻及び複合領域科学専攻を社会生活環境学専攻、共生自然科学専攻および複合現象科学専攻に改組
平成16年4月1日 国立大学法人法の定めるところにより設立された「国立大学法人奈良女子大学」が、奈良女子大学を設置
平成17年4月1日 生活環境学部生活環境学科を食物栄養学科及び生活健康・衣環境学科に改組し、食物栄養学科に管理栄養士養成課程を設置
平成18年4月1日 生活環境学部人間環境学科を住環境学科及び生活文化学科に改組
平成19年4月1日 大学院人間文化研究科博士前期課程生活環境学専攻と人間環境学専攻を食物栄養学専攻、生活健康・衣環境学専攻、住環境学専攻、生活文化学専攻に改組
平成20年4月1日 文学部の学科名称を一部変更。人文社会学科、言語文化学科、人間科学科とする。
平成24年4月1日 教員組織である研究院を設置
平成26年4月1日 理学部全学科(数学科、物理科学科、化学科、生物科学科及び情報科学科)を改組して数物科学科及び化学生命環境学科を設置
生活環境学部生活健康・衣環境学科を改組して心身健康学科及び情報衣環境学科を設置
人間文化研究科博士前期課程生活健康・衣環境学専攻を改組して心身健康学専攻を設置
平成28年4月1日 大学院人間文化研究科博士前期課程及び後期課程に生活工学共同専攻を設置
平成30年4月1日 理学部化学生命環境学科を化学生物環境学科へ名称変更
人間文化研究科(博士前期課程)国際社会文化学専攻を人文社会学専攻へ名称変更
人間文化研究科(博士前期課程)、人間行動科学専攻、心身健康学専攻、数学専攻、物理科学専攻、化学専攻、生物科学専攻、情報科学専攻の改組(人間科学専攻、心身健康学専攻、情報衣環境学専攻、数物科学専攻、化学生物環境学専攻の設置)
令和2年4月1日 大学院人間文化研究科を大学院人間文化総合科学研究科へ名称変更
大学院人間文化総合科学研究科博士後期課程比較文化学専攻、社会生活環境学専攻、共生自然科学専攻、複合現象科学専攻を改組して人文科学専攻、生活環境科学専攻、自然科学専攻を設置
令和4年4月1日 国立大学法人奈良教育大学と法人を統合し、国立大学法人奈良国立大学機構を設立
工学部を設置
生活環境学部情報衣環境学科と生活文化学科を改組して、文化情報学科を設置
奈良女子大学学章
本学の学章は、前身の奈良女子高等師範学校校章を受け継ぎ、昭和57年に制定され、図柄は、八重桜を輪郭とし内に八稜鏡を収め更に撫子の花を中心に配したものとなっています。